Addicted to sound
タマくんの家のドアを開けた途端 「タマくん♪」 呼び掛けても気付く様子がない。。。 「タマくん!」 今度は少し大きな声で呼び掛けると 「あ...きとったん?」 「きとったん?じゃないよっ。もう〜こんな散らかして〜」 なんて言いながら床に散らばった五線譜を拾い上げようとすると 「ち、ちょっと待って!ストップ!多恵ちゃん!」 「????何?」 「わしが自分で拾うから!多恵ちゃんはお茶でも入れててくれん?」 「...いいけど...」 最近のタマくんってな〜んかおかしい... お茶を飲んでからしばらくして 「多恵ちゃん。。。今日はもうかえって貰ってもええかなぁ?」 「え?どうして?」 「う...う..ちょっと..ごめん!ほんっとごめん!今度はゆっくりしていってもらうから!」 「...じゃあ、今日は帰るね」
どうしたんだろ?タマくん
1週間後 「さっ、こっちに座って、座って」 と私をソファに座らせるとトランペットを取り上げて曲を奏で始めた 「どうじゃった?この曲?」 「うん...良かった...すごく良かった...なんて曲なの?」 「まだ曲名はないんじゃけど」 「えっ?」 「実は..これ多恵ちゃんへのプレゼントなんよ」 「ええっ?!」 そう言えば...もうすぐ私の誕生日だった... 「多恵ちゃんへ一番わしらしいプレゼントをしよう、と思って一生懸命考えたんじゃけど...気にいって貰えたかな?」 「も...もちろん!ありがとう、タマくん」 「良かった〜後は曲名じゃの。多恵ちゃん決めてくれる?」 「え...そ、それじゃあ...この曲の曲名は..」
...2人だけの秘密だよ...
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